わきが多汗症は当院で
超音波法、ローラークランプ法、シェーバー法、剪除法等です。手術を受けられる方が、知っておかないといけない重要なことは、各手術で汗腺除去率に違いがあるということです。根治的手術の色合いが強いシェーバー法、剪除法での汗腺除去率は高いのですが、もともと簡易的手術法である吸引法や超音波法では汗腺除去率はそれほど高くありません。代表的手術法とおおよその汗腺除去率の関係を以下に示しますの参考にしてください。
(1) 吸引法・超音波法
アポクリン汗腺(においのもとになる汗腺) 50%
エクリン汗腺(汗のもとになる汗腺) 20-30%
(2) ローラークランプ法
アポクリン汗腺 70-80%
エクリン汗腺 30-40%
(3) シェーバー法
アポクリン汗腺 80-90%
エクリン汗腺 50%
(4) 剪除法
アポクリン汗腺 90%以上
エクリン汗腺 50−70%
わきが・多汗症手術である程度以上の効果を期待した時に(2)〜(4)あたりの手術でないと期待する結果は出せません。においだけが気になる人で比較的軽い症状であれば(2)のローラークランプ法でも十分な効果が得られます。しかしローラークランプ法はエクリン汗腺の除去率にはやや難があるので、汗の量が気になる場合は(3)シェーバー法や(4)剪除法の手術ほうがが適していると言えます。当院ではわきが多汗症の手術は、基本的には(3)のシェーバー法を推奨しています。シェーバー法は、わきの手術対象エリアの端を3mm切開して、整形外科での関節鏡下手術等でも使用される高性能シェーバーを挿入して、アポクリン汗腺やエクリン汗腺を削り取る方法です。傷は小さくても、シェーバーによって剪除法と同程度の汗腺除去が出来ることが特徴です。ただ、以前に他の方法で手術を受けている場合などは、皮下組織が硬くなっていてシェーバーの効果が落ちてしまうしまう可能性もあるので、そういう場合は通常の剪除法をおすすめすることがあります。
また当然のことですが、同じ手術方法でも術者の熟練度によって手術効果にも違いが出てきますので、手術方法選びも大切ですが、先ず自身に合ったクリニックを選ぶことが手術成功の鍵だと考えます。(執筆:ルネッサンス美容外科医院 院長曾我部)
症例
わきが手術・多汗症治療の詳しい治療法