シミの種類と治療(概論)
シミ取り・肝斑・毛穴治療
解説
美クリニック&スパ
公開日:1970/01/01
一般に老斑と呼ばれる老人性色素斑は加齢とともに増加・拡大します。トレチノインの使用に際し、まずご自身のシミが本当に老人性色素斑なのかどうか、専門の医師の診察を受ける必要があります。さて、老人性色素斑にはご質問のようにトレチノインが著効します(トレチノインは保険適応ではありません)。トレチノインは塗布部の代謝を早め、皮膚表面の角質の停滞(老斑)を改善する効果があります。使用中に赤みや、肌がカサつくような症状が起こりやすいため、処方を受けたクリニックできちんと説明を受けてから使う必要がありますが、使用することで老人性色素斑をほとんど目立たなく薄くすることが可能です。使用方法や注意点を正しく理解していれば頻繁には通院せず、ご自宅で徐々に薄くすることができるので、お忙しい方や遠方の方にはトレチノインが非常に良い適応です。通院できる方はクリニックでのレーザー治療などを併用し、もっとスムーズに治療を進めることもできます。トレチノインは小ジワ(皺)を薄くする効果も期待できますので、その目的にしわ取りとして薄く塗ることもあります。しかし、トレチノインも万能ではなく、老人性色素斑を完全に消すのは難しく、使用中止後に再発することもあります。特に肥厚したものはトレチノインでは治療が困難で、外来にてレーザーや液体窒素などで治療するのが一般的です。この他の注意点としてトレチノインは妊娠中の方には使用できません。また、濃度によって使用方法や効果が変わりますので相談しながら使いましょう。
繰り返しになりますが、トレチノインは老人性色素斑に有効です。肝斑、そばかす、炎症後のくすみ、ホクロやアザなど様々なタイプのシミがありますが、トレチノインは全てに効果があるわけではなく、かえって赤みやくすみが生じることもあります。顔には通常1種類の単純なシミだけではなく様々な種類のシミが混在します。トレチノインの治療効果を十分に得るためには正しい診断と使用方法の理解が不可欠です。お近くのクリニックに相談され、ご自分に合った治療法を主治医と一緒にみつけてください。